本日・東京の天気は雨。職場から見えるスカイツリーは雲がかり、今日の展望は哀しい感じだ。
ちなみにYahoo!の天気予報ページ「全国概況」では、こんな風に書かれている。「きょうの北海道から関東はすっきりしない天気です。北海道や東北は日本海側を中心に雨や雷雨となるでしょう。」
ということで、いつからか僕は「気象予報士」資格取得を目指していることもあり、今日のテーマは「なぜ雨が降るのか」あるいは「雨天を深く楽しむための知識まとめ」。晴れの日も雨の日も、雪の日も台風の日も、全天候型を味わうための「気象シリーズ」を、中途半端に始めてみたい。そして中途半端に終わります。
どこから手をつければいいのか分からないので、まずは「大気」についての情報整理から。「大気」、これは地球の重力によって、地球自身を取り囲んでくれています。いつかこの「重力」についても研究していくとして、「大気」は惑星の重力によって、宇宙空間に拡散されず、地球上に留まってくれている。
大気、大気圏は、「対流圏」「成層圏」「中間圏」「熱圏」の4つに区分。「対流圏」で気象現象が起き、「成層圏」にオゾン層がある。「中間圏」は高度50ー80kmにあり、「熱圏」は太陽からの電子エネルギー吸収により、高温となっている。
雨と関連するのは、海面から高度11kmまでの「対流圏」。地球大気の質量の約80%がこの層にある。対流圏の大気温度は、高さとともに変化し、100m高くなるにつれ、0.6度ずつ気温が下がる。だから富士山山頂は寒い。エベレスト山頂は死ぬほど寒い、と思う。
太陽熱などで地表付近の空気が暖まると、その空気の塊は上昇を始める。それは温かい空気塊は、その周辺の空気密度よりも小さくなるからだ。熱いと、密度が周囲より低いと、沸かしたてお風呂の湯みたくなる。周囲より熱い人が、めっちゃ浮いてるように見えるみたくなる。
そして上昇した空気塊は断熱膨張して気温が低下。上空で熱を放射して冷えたり、また含んでいた水蒸気が凝結することによって気温が下がる。冷えた空気塊は下降する。こうして「対流」が起きている。この過程で、雨が降る。
対流圏の気象現象は、対流圏下部と上部ではちと違う。下部では大気が地表と摩擦を起こすけれど、対流圏上部ではその摩擦がない。この違いから、対流圏は3つの層に分けられる。
海抜0mから100mまでの「接地境界層(接地層)」、海抜100mから1kmの「エクマン境界層(エクマン層)」、1kmから対流圏の一番上層11kmまでの「自由大気」がそれ。接地層では地面との摩擦の影響が大きいため、大気の運動、乱流が不規則で活発だ。
「エクマン層」では「コリオリの力」、「気圧傾度力」、「地面との摩擦力」の力がつり合って大気が運動している。ちなみに「コリオリの力」を難しく説明すると、「回転座標系上で移動した際に移動方向と垂直な方向に移動速度に比例した大きさで受ける慣性力の一種」だ。
「自由大気」では地面との摩擦の影響はなく、大気が自由に運動している。楽しそうに運動しているかどうかは知らないけれど、とにかく自由奔放だ。
自由大気の上層部、対流圏上部ではジェット気流が流れていて、成層圏との境界線「対流圏界面」と呼ばれる高度約11km付近で、風速はMAXになる。国際線のジャンボジェット機は、対流境界面を轟音とともに飛行する。僕はよく海外へ出かけていたから、人生のうち結構な時間、この「対流圏界面」でいびきをかいてきた。
とにかく地球には、こんな「大気」の物語がある。「大気」のシステムがある。観光客を残念にさせる「降雨」という気象現象は、その中のごくごく一部の現象になる。
宇宙があり、銀河系があり、太陽系があって、地球という惑星がある。その惑星の大気圏で、水分がくるくると循環。地球上では緑が生まれ、動物はそれを食む。人は激流下りやスキーを楽しみ、ときどき雨に濡れて風邪をひく。または雨の恵みに感謝する。
一粒の水滴の物語にも思いを馳せる。海たとえば地中海、山たとえばロッキー山脈、川たとえばナイル川、街たとえばリオデジャネイロ…。米国西部の雲になり、あるいは豪州北部に雨を降らせ、太平洋に還って行く物語。巡り巡って僕らの飲み水となり、血液となり、涙となる物語。
そう捉えると、今降る雨は、もしかしたら以前僕の一部だったのかも知れない。クレオパトラの一部だったかも知れない。でも小沢一郎とかのだったら嫌だなあ。
◇おしまい
ちなみにYahoo!の天気予報ページ「全国概況」では、こんな風に書かれている。「きょうの北海道から関東はすっきりしない天気です。北海道や東北は日本海側を中心に雨や雷雨となるでしょう。」
ということで、いつからか僕は「気象予報士」資格取得を目指していることもあり、今日のテーマは「なぜ雨が降るのか」あるいは「雨天を深く楽しむための知識まとめ」。晴れの日も雨の日も、雪の日も台風の日も、全天候型を味わうための「気象シリーズ」を、中途半端に始めてみたい。そして中途半端に終わります。
どこから手をつければいいのか分からないので、まずは「大気」についての情報整理から。「大気」、これは地球の重力によって、地球自身を取り囲んでくれています。いつかこの「重力」についても研究していくとして、「大気」は惑星の重力によって、宇宙空間に拡散されず、地球上に留まってくれている。
大気、大気圏は、「対流圏」「成層圏」「中間圏」「熱圏」の4つに区分。「対流圏」で気象現象が起き、「成層圏」にオゾン層がある。「中間圏」は高度50ー80kmにあり、「熱圏」は太陽からの電子エネルギー吸収により、高温となっている。
雨と関連するのは、海面から高度11kmまでの「対流圏」。地球大気の質量の約80%がこの層にある。対流圏の大気温度は、高さとともに変化し、100m高くなるにつれ、0.6度ずつ気温が下がる。だから富士山山頂は寒い。エベレスト山頂は死ぬほど寒い、と思う。
太陽熱などで地表付近の空気が暖まると、その空気の塊は上昇を始める。それは温かい空気塊は、その周辺の空気密度よりも小さくなるからだ。熱いと、密度が周囲より低いと、沸かしたてお風呂の湯みたくなる。周囲より熱い人が、めっちゃ浮いてるように見えるみたくなる。
そして上昇した空気塊は断熱膨張して気温が低下。上空で熱を放射して冷えたり、また含んでいた水蒸気が凝結することによって気温が下がる。冷えた空気塊は下降する。こうして「対流」が起きている。この過程で、雨が降る。
対流圏の気象現象は、対流圏下部と上部ではちと違う。下部では大気が地表と摩擦を起こすけれど、対流圏上部ではその摩擦がない。この違いから、対流圏は3つの層に分けられる。
海抜0mから100mまでの「接地境界層(接地層)」、海抜100mから1kmの「エクマン境界層(エクマン層)」、1kmから対流圏の一番上層11kmまでの「自由大気」がそれ。接地層では地面との摩擦の影響が大きいため、大気の運動、乱流が不規則で活発だ。
「エクマン層」では「コリオリの力」、「気圧傾度力」、「地面との摩擦力」の力がつり合って大気が運動している。ちなみに「コリオリの力」を難しく説明すると、「回転座標系上で移動した際に移動方向と垂直な方向に移動速度に比例した大きさで受ける慣性力の一種」だ。
「自由大気」では地面との摩擦の影響はなく、大気が自由に運動している。楽しそうに運動しているかどうかは知らないけれど、とにかく自由奔放だ。
自由大気の上層部、対流圏上部ではジェット気流が流れていて、成層圏との境界線「対流圏界面」と呼ばれる高度約11km付近で、風速はMAXになる。国際線のジャンボジェット機は、対流境界面を轟音とともに飛行する。僕はよく海外へ出かけていたから、人生のうち結構な時間、この「対流圏界面」でいびきをかいてきた。
とにかく地球には、こんな「大気」の物語がある。「大気」のシステムがある。観光客を残念にさせる「降雨」という気象現象は、その中のごくごく一部の現象になる。
宇宙があり、銀河系があり、太陽系があって、地球という惑星がある。その惑星の大気圏で、水分がくるくると循環。地球上では緑が生まれ、動物はそれを食む。人は激流下りやスキーを楽しみ、ときどき雨に濡れて風邪をひく。または雨の恵みに感謝する。
一粒の水滴の物語にも思いを馳せる。海たとえば地中海、山たとえばロッキー山脈、川たとえばナイル川、街たとえばリオデジャネイロ…。米国西部の雲になり、あるいは豪州北部に雨を降らせ、太平洋に還って行く物語。巡り巡って僕らの飲み水となり、血液となり、涙となる物語。
そう捉えると、今降る雨は、もしかしたら以前僕の一部だったのかも知れない。クレオパトラの一部だったかも知れない。でも小沢一郎とかのだったら嫌だなあ。
◇おしまい